デザインを導くデザイナーへ
愛知県立芸術大学でデザインを学ぶ最大のアドバンテージは、デザインを芸術教育の一翼と捉えている点にあります。芸術は、まず学生に卓越した自己の探求を要求します。表現を支える強い動機や必然性を自らの内に見出す必要があるからです。それは、最先端の起業育成の教育が最も重視している点と一致します。新カリキュラムでは、優れたデザイナーを育成するために、本学独自のアントレプレナーシップ(起業家マインド)教育を組み込んでいます。自らの創造の原動力を探求し、よりダイレクトに、よりダイナミックに、社会とデザインが相乗効果を生み出すデザインを学修し、デザインを導いていくデザイナーを目指していきます。
カリキュラムCurriculum
総合的なデザインによって、独自の目線で社会と共鳴できるデザイナーを育成
1年次は、アイディエーションによって、短い時間でより多くの着想を生み出し、多様な視点に転換できる発想力を身につけます。 2・3年次は、課題を選択し、多様な解釈が可能な8つのテーマに取り組みます。ここではアントレプレナーシップ教育の手法を活かし、自分らしい問いを立てる学習となります。 4年次には、学生による独自視点でのデザイン開発を行います。 教員と多様な講師陣による少人数制教育は、一人ひとりと向き合うことを可能にし、学生の能力を最大化していきます。
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1年次 デザイン基礎実技A/B
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アイディエーション
破壊的創造のためのトレーニングをストレッチ体操のように反復して習得する方法を学びます。
ものづくり
美しい表現と正しい表現手段のため、多様な素材、道具、媒体を使い、造形に意味をつくります。
デザインワーク
個から社会へテーマを拡張させた各課題によって、課題解決と問題提起によって新しい正解を導き、社会との共鳴を目指します。
工房実習Ⅰ
木工・金工・シルク印刷・3Dプリンティングの技能を習得します。
スタジオ演習
コンピューター基礎演習
スチール・ムービー演習
デザイン・工芸論/デザイン史
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2・3年次 デザイン実技Ⅱ/Ⅲ
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2年次と3年次は主として学年を跨いだ混合編成の実技を行います。「デザイン選択実技」と「社会連携プロジェクト」は学生が選択することにより、自分の強みを形成していきます。「アントレプレナーシップ教育」も含めて、デザインを総合視点を学び、デザインの提案力を高めていきます。
デザイン選択実技(2年次-3年次)
8つの課題の中から自らの興味に応じて、1年間で4つの課題を選択します。
選択科目:Join(交わる)/Live(住む)/Consume(消費する)/Work(働く)/Raise(育てる)/Cure(癒す)/Play(遊ぶ)/Learn(学ぶ)
アントレプレナーシップ教育
山川恭弘客員教授による独自のプログラムです。創造性を探求する起業家マインドを形成することで、跳躍力のあるデザインを目指していきます。
古美術研究(2年次)
社会連携プロジェクト(2年次-3年次)
社会課題や未来への価値提起に繋がるテーマを教員が提示し、学生が自ら選択してプロジェクトへ参加します。官学・産学連携やビジネスデザイン、プロモーションなど、プロジェクトの成果を世の中に実提案することで、社会の中で自らのデザインを機能させる理論や方法論を学びます。
選択ゼミ(2年次-3年次):デザイン基礎ゼミ/デザイン表現ゼミ/デザイン特殊ゼミ
学生の資質に応じて、選択できるゼミを開講しています。各分野の第一線で活躍している非常勤講師陣によるレクチャーによって、専門スキルを絞り込んで、集中的にデザイン表現のレベルを高めていきます。
デザイン特講(3年次)
外来の講師陣による幅広い講習によって、様々なデザイン分野の知見を多面的に学習します。
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4年次 デザインⅣ
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これまでに習得した専門的かつ総合的なデザインの知見を礎に、デザイン開発と発表を行います。
卒業制作
4年間の集大成となる制作に挑んでいきます。自らのテーマを形成し、企画から制作までを計画し、他者からのフィードバックを得ながら、制作を進めていきます。また、その成果を公開プレゼンテーションによって、社会へ発表していきます。
アントレプレナーシップ教育の始動
優れたデザイナーを育てるアントレプレナーシップ(起業家精神)教育
アントレプレナーシップ教育の名門といわれるバブソン大学では、「アート」という言葉が頻出します。自分は何がしたいのかと、自己の原動力を探すリフレクション(自己理解)と言う手法で、起業家のマインドを形成します。芸術教育においても個と向き合うことは基本要件であり、経営者を輩出する為にではなく、優れたデザイナーを育てる為に、起業家精神を教育の礎として立ち帰る必要があると考えます。令和4年度より、客員教授にバブソン大学の山川恭弘先生をお迎えし、本学独自のアントレプレナーシップ教育を開始します。
自分の強みを自分でつくるカリキュラム
デザインを基礎から学び、自らの資質や将来のビジョンに合わせて、自らの強みを発展させていきます。
本学の特徴である自分で選ぶ選択型のカリキュラムは、学生の優れた資質や潜在的な能力を伸ばしそれらを社会で正しく機能させ、将来ビジョンの実現を目指した編成としています。一人ひとりの個性を強みとして、社会性を身につけていくことを可能とするために、デザイン基礎から総合デザインへと発展する課程で、教員や多彩な非常勤講師陣が、学生にしっかりと向き合うことができる少人数制による教育を実施しています。
教員Faculty members
教授
水津 功
SUIZU Isao
教授
柴崎 幸次
SHIBAZAKI Koji
教授
佐藤 直樹(直木)
SATO Naoki
教授
本田 敬
HONDA Takashi
准教授
夏目 知道
NATSUME Tomomichi
准教授
春田 登紀雄
HARUTA Tokio
准教授
望月 未来
MOCHIZUKI Miki
講師
和 祐里
YAMATO Yuri
客員教授
山川 恭弘
YAMAKAWA Yasuhiro
在学生の声Voice of Students
入試情報
Admission Information
デザイン専攻では、総合型選抜、社会人特別選抜、一般選抜を実施しています。学部入試(美術)
卒業後の進路Career path after graduation
就職オリエンテーション、企業セミナー、会社説明会、インターンなど多様な支援体制によって就職活動をサポートしています。メーカー、広告代理店、テレビ局、総合建築会社、出版社、デザインプロダクション、作家など幅広い分野で多様なデザイン関連の職種で活躍しています。また博士課程などへの進学の道もあります。
主な就職先
アイシン精機、朝日新聞社、朝日放送、アドビジャパン、アマナ、石塚硝子、NHK、LPA、オカムラ、面白法人カヤック、花王、鹿島建設、カプコン、環境デザイン研究所、キャノン、剣持デザイン事務所、小泉産業、コクヨ、コナミ、サイバーエージェント、サントリー、サンゲツ、三洋電機、サンリオ、GKデザイングループ、資生堂、シマノ、シャープ、スズキ、セイコーウォッチ、セイコーエプソン、西武百貨店、SEGAゲームズ、セキスイ、ソニー、大日本印刷、ダイハツ、タカラ、竹中工務店、タミヤ模型、中日新聞社、電通、東海テレビ、東京放送、東芝、凸版印刷、TOTO、TBS、トーヨーキッチンスタイル、トヨタ自動車、トヨタ車体、トヨタ紡織、中川政七商店、名古屋テレビ、名古屋三越、日建設計、日建スペースデザイン、日産自動車、日本IBM、ヤマハ、ノーリツ、乃村工藝社、ハウス食品、博報堂、パナソニック、日立製作所、フィールドフォーデザインオフィス、婦人画報社、ブラザー工業、フレーベル館、文芸春秋社、ポッカコーポレーション、ポーラ、本田技研、マキタ、マッキャンエリクソン、松坂屋、マツダ、ミサワホーム、三越、三菱自動車、三菱重工、三菱電機、名鉄百貨店、メナード化粧品、モリサワ、ヤクルト化粧品、ヤフー、ヤマギワ、郵政省、リクシル、リクルート、リンナイ、ワコール、クリエイター活動 など多数
進学
愛知県立芸術大学大学院博士前期課程(修士)、大学院博士後期課程(博士)、東京藝術大学大学院研究科 など多数