
任天堂 株式会社
2024年度 音楽学部 作曲専攻卒
T.Kさん
任天堂 株式会社 作曲・編曲
インタビュー
Q 学生時代はどのように過ごしていましたか?
至って普通の学生生活を過ごしていたように思います。普通に単位を取得し、普通に授業を受けていたため、単位のことや卒業基準のことで危うかったことなどはありませんでした。
同時に教職課程も履修していたため、1~2 年生の間は特にみっちりと時間割を組んでいた記憶があります。
Q 学生時代はどんな作品を作っていましたか?
いわゆる「現代音楽」を制作していました。特に、既存の音楽や音楽文化を引用するかたちで制作するものが多かったです。入学してから初めて現代音楽に取り組んだのもあり、当初は慣れない音響や作り方に翻弄されました。勉強していく内に奥深さに触れ、自分がどんな作品を大学で作っていきたいかが明確になってきました。

Q 授業や課題以外で取り組んでいた活動はありますか?
学校内での作品制作と別で、パソコン上で作曲をするDTM(デスクトップミュージック)も趣味でしていました。DTMの方ではポップスやBGMなどの学校ではなかなか作る機会のない音楽ばかり作っていたので、「作曲」という行為は一緒でも、学校内とDTMの方で両極端な作曲をよく両立していたなと思います。
(両極端だからこそ、バランスが取れていたのかなとも思います。)

Q 愛知芸大で学んでよかったなって思うこと何ですか?
普通科の高校から芸術大学に来たこともあり、学んだこと全てが新鮮でした。作曲について学ぶために学校に来ている人が周りにたくさんいる状況自体が、とても刺激になりました。師事している講師と、その生徒で輪になって自作品を見てもらったり、ディスカッションをしたりするゼミの時間も、自分の作品の至らない部分を客観的な視点で指摘してもらえる良い機会でした。

Q 学生時代に学んだことが就活に役立ったことはありますか?
話す力です。レッスンの時には、これがどんな作品なのか、どんな目的があってここをこうしたのか、などを言葉で説明しなければならないので、そういったスラスラと言語化させる能力みたいなものを就活関係なく無意識で毎週のように養っていたように思います。
Q 学生時代にもっとやっておけばよかったと思うことはありますか?
今思い返すと、美術学部の授業に参加できる美術学部開設科目をもっと受講しておくべきでした。作曲専攻と美術学部は学んでいる場所は違えど「ものを作る」という観点では近い感覚があると思います。美術側の色々な視点や領域から、ものづくりをより深掘ることのできる機会があったのにも関わらず、積極的に履修せずにいたのはとてももったいなかったなと感じます。
Q 愛知芸大を選んだ理由を教えてください。
家から近かったことと、オープンキャンパスでの雰囲気がとても良かったことが主な理由です。
私がオープンキャンパスに行った年度では、その時1年生の作曲コースによるピアノ独奏作品の公開審査が行われており、どの曲ものめり込むように聴いたのを覚えています。
Q 愛知芸大への進学を考えている人にメッセージをお願いします。
同じような志をもった人たちと、同じ空間で刺激し合う時間は、私の人生の中で貴重で価値あるものだったなと感じました。そしてあっという間でした。
私だけでなくほとんどの人は、どこに進学してもどの道に進んでも、卒業する時や終わる時はあっという間だったな~と言います。せめてその間だけでも(大学なら4年間)自分自身が本気で掘り下げたいと思える分野を見つけることが成長するきっかけになるのではないかと思います。
皆さんが愛知芸大で実りある学生生活を過ごされることを心から願っています。県芸たのしいよ!