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卒業生インタビュー(1回目)-日本画

芝 康弘さん 1996年 日本画専攻修了

「日本画を描くことに目覚めて」

小学生時代を岡山で、中・高校生時代は徳島で育った芝康弘さん。現在は「院展」に所属し、若手日本画家のひとりとして活躍しています。今回は芝さんが日本画専攻を選んだ理由、愛知県立芸術大学に進学してからのお話を伺います。

jpaint-interview-01-01芝 康弘さん

・・・芝さんが日本画専攻を目指そうとしたきっかけを教えてください。

芝「小さいころから絵を描いているタイプではなく、高校時代の部活動は弓道部でした。進路を決めるにあたって、絵を描きたいと美術の道を選びました。高校2年のときに美術部にも入り、毎日、朝の補講前と放課後に石膏デッサンを描いて、美術大学を出ている高校の美術の先生に見てもらっていました。
先生はいつも「美術大学は自由で魅力的な場」という話を聞き、ますます行きたくなりました。僕が育った徳島には当時、いわゆる画塾のようなものがなく、本格的に特訓するために夏休みに大阪の美術系予備校に通いました。そこで油絵のにおいが合わないと気付いたり、たまたま見た創画会の展覧会で日本画を知ったのです。愛知県立芸術大学を選んだのは、都会より田舎のほうがいいという感覚的なことと、実際、関東方面に進学するより ?活費が安く済む!と考えたからです」。

jpaint-interview-01-02「慈光」30号  2011年制作 東京オペラシティーアートギャラリー所蔵

・・・大学入学まで、日本画は描いたことがあったのですか。

芝「高校時代や受験では水彩画を描いていました。大学に入ってから、岩絵具や膠(にかわ)といった日本画の画材に触れましたが、最初は種類が多すぎて、訳が分かりませんでした。今でも面倒くさいと思います(笑)。でもだんだんと好みの色がはっきりして、シンプルになってきました。天然の岩絵具だけでなく、色味を優先して人造のものを使うこともあります」。

・・・大学の先生や周りの友達はどうでしたか?

芝「クラスのコンパを僕の下宿で何度か開いたとき、先生たちも来てくれました。先生たちが学生と同じ目線でいてくれたのでしょう。絵の話だけでなく、趣味やプライベートの話をして下さったことを覚えています」。

jpaint-interview-01-03学生時代作品

・・・思い出に残っている出来事や、先生の一言を教えてください。

芝「確か大学3年生のときのこと。晩年の片岡球子先生が教えにいらして、10人くらいで使っていたアトリエを見に来られました。入口近くで制作していた僕は、たまたま帽子をかぶっていて、入って来た片岡先生にいきなり叱られました。今となっては、偉大な先生に叱られたことは貴重な経験でしたし、作品制作だけでなく、礼儀や規律について学ぶことができたと感じています」。

芝 康弘(しば・やすひろ)
1970年生まれ、1996年愛知県立芸術大学大学院美術研究科日本画専攻修了。2001年第86回院展初入選後、日本画家として活躍。

インタビュアー・藤田千彩(アートライター)
取材日 平成25年6月5日

インタビュー2回目は、8月22日(木)公開予定です。