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水津研究室では以下のような研究課題に取り組んでいる。
■ CLLC(Color by Light, Light by Color) ■ 虚像と空間 image and space ■ 空間の極性 聖域 sanctuary ■ 言葉と庭 words and garden ■ 装飾性 ornamentalism ■ 景観デザインのプロセス 住民との協働 ■ LANDBANK 場所に対する個人の考えを共有するしくみ ■ 国際交流 international exchange
■ CLLC(Color by Light, Light by Color) 色彩は光の影響を受け、光は色彩によって目撃される。人間は光そのものを見ることが出来ないので、光が到達した物体表面の状態を見て始めて光のありようを読み取ることが可能になるのである。であるならば物体表面を操作(ここでは色彩)によって、光の感じ方を操作できるのではないか。すでに絵画で発達したイリュージョンのテクニックであるがこれを空間デザインに応用する。
■ 虚像と空間 image and space 水面や鏡やガラスなどの表面で起こる反射、映り込みや、物の影、像を結ぶ光など、現象的な光やプロジェクター等の画像装置を用いて発生する「動的な表面」が空間に及ぼす影響とその効果を応用したデザインを研究する。特に庭のデザインにおいてこれらを展開した「空庭」シリーズがある。また、ディスプレイなどに用いられる液晶技術は可変する動的な影を作る技術であり、これを家具やインテリア・建築・ランドスケープのデザインに応用する。
■ 空間の極性 聖域 sanctuary 人は空間にさまざまな極性を見出す。それは空間の価値を偏在させる。例えば「上と下」、「手前と奥」、「ハレとケ」、「表と裏」。このような空間の二極化は、空間が備えている何らかの特長を人が読み取ることによって発生しているのではないか。ここでは「聖域性」に注目する。「聖域」を生む基準が特定の宗教圏を越えて存在する場合、「聖域性」は「人は環境をいかに解釈するか」を知る手がかりになると考える。現代の人間が環境の中にいかなる「聖域」を見出しうるか、見出した聖域性をいかに扱えるかという問題に取り組む。
■ 言葉と庭 words and garden 西芳寺庭園(京都)は約650年前に夢想国師が造営し今日わが国で最も有名な苔の庭であるが実は苔はあまり重要ではない。最も重視したい点はこの庭が般若心経の空間化、いわば「書物としての庭」であるという点である。他方、スコットランドの詩人であり彫刻家でもあるIan Hamilton Finlayが造営したLittle Spartaという庭園には、フィンレイの詩やメッセージが庭のあらゆる場所に文字(言葉の身体化)として埋め込まれており、一種の具体詩Concrete Poetryを具現している。両者を比較しながら、「言葉と庭」の関係について考えてゆく。大学院美術特別研究「庭園表現A・B」において、キャンパス内の教職員住宅周辺の森「Nagatsuru-tani」で表現実験を行う。
■ 装飾性 ornamentalism 装飾が本来の価値や機能を隠蔽し粉飾する様子はいかにも呪術的、錬金術的で近代の合理的精神に合わない。そこで近代デザインは「装飾を廃する」を一つの特長としたが、これもいわば時代精神を反映した意匠上の様式に他ならない。近代デザインは装飾を単純に削除したのではなく「隠蔽」あるいは「見え消し」したのである。これによって近代デザインが否定したかったもの以外の装飾性はいったん水面から姿を消したものの水中を潜航しながら水面の造形性や意匠性に影響を持ち続けている。今日においてなお有効な装飾性とは何か。それは造形性や意匠性とどう違うのかについて考え、実験的な制作を行う。
■ 景観デザインのプロセス 住民との協働 地方行政は景観政策を進めるに当たり、官僚や専門家が英断を下す方法が良いか、市民の意見を聞きながら進める方法が良いか、どちらを選択するかを迫られるかたちで揺れている。碧南市でのヒアリング調査活動をベースに、景観を住民と共に考え、目標を定め、よりレベルの高いデザインを実現する方法について考える。
■ LANDBANK 場所に対する個人の考えを共有するしくみ 景観は住民の意識の共有と熟 成によって大きな影響を受ける。意識の共有と熟成を支援するシステムとしてLANDBANKを試作した。LANDBANKは住民ひとりひとりの景観に対する意識をインターネット上で共有するコミュニティ型アーカイブシステムである。地図上に情報をマウントする仕組みは、景観研究以外にもさまざまな用途に利用可能であり、その可能性の探求も行う。
Isao Suiz : Landbank 2007 http://www.bone-design.com/ *アクセスするとキャンパスのマップが現れる。閲覧はフリーだが、投稿にはユーザーネームとパスワードを登録しログインが必要。学生や教員はキャンパス内の自分の気に入った景色の写真とコメントを投稿してほしい。
■国際交流 international exchange 水津研究室では、2007年よりScotlandのEdinburgh college of Art(ECA)ランドスケープアーキテクチャーコースとの交流を行っている。2007年にはECAからLisa Mackenzie講師が本学を訪問、2008年は水津がECAを訪問し講義を行った。2010年6月にはランドスケープアーキテクチャー学科長のJohn Murray教授をartist in residenceで迎える予定。
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