学長挨拶

学長挨拶

磯見 輝夫 (いそみ てるお)

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 愛知県立芸術大学は、東京を中心とした関東の文化圏と京都を中心とした関西の文化圏に挟まれた中部の地に、独自の文化圏の確立を目的として創設された大学です。人家の見えない自然の中に建てられたことからは、芸術の孤高とその教育における純粋性を理想としたことが伺え、“芸術家集団”が活動を行うにふさわしい拠点となっています。
 芸術は「個」を基本としており、芸術に対する崇敬はまた、個に対する尊敬でもあります。開学以来、芸術に対する理想と崇敬の心構えを持ち続け、個人指導を含む“少人数教育”を教育の基本としています。80余名の専任教員と多数の非常勤講師による個人指導を主体とした教育は、高度な芸術性を目指す教育であり、同時に「個」を尊重する教育でもあります。教員は学生個々の可能性を十分に引き出せるよう力を注ぎ、職員は学生が滞りなく研鑽を積むことができる良い環境を維持できるよう、常に心を砕いています。
 本学は、音楽学部と美術学部を併せ持つ芸術大学として、その特質を生かすことが大切であると考えています。平成6年度より、毎年、音楽研究科声楽領域の大学院オペラ公演を続けており、美術学部の教員や学生が舞台美術等に協力してきましたが、更にそれを一歩進め、両学部共同の事業とし、新しい舞台芸術に発展させることを目標にしました。また、国際交流と教育両面での効果を上げるために外国人アーティスト等を招聘する「アーティスト・イン・レジデンス」を実施しています。それらの活動はまだ端緒についたばかりですが、本学の特色ある教育として今後も積極的に取組んでいきます。
 いま大学の施設整備が始まろうとしていますが、そのコンセプトは「愛・知・芸術の森」です。本学を、「愛」と「知」のかたちである芸術をテーマとした「森」と位置づけ、地域住民を含めた真の芸術文化活動の拠点とするとともに、芸術家と呼ばれるに相応しい人材を育成し、世界へ発信していくことが本学の使命です。
 平成22年度には独立行政法人大学評価・学位授与機構が実施した大学機関別認証評価において、大学評価基準を満たしていると認証を受けました。いままでの目的・理念を継承しつつ、独自性を持った大学づくりを今後も進めていきます。

平成23年5月

[略歴]
 1941年(昭和16年)神奈川県に生れる。1966年東京芸術大学油画科卒業。1971年東京芸術大学大学院版画専攻に入学し本格的に木版を始める。73年に修了後、主に個展で活動する。79年第47回日本版画招会展で協金賞、日動版画グランプリで賞候補となる。以後、現代日本美術の展望―グラフィックアート アンド デザイン展、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ(ユーゴスラビア)、NIONDE GRAFIK TRIENNALEN(スウェーデン)、現代日本の版画1990、駒井哲郎と現代版画家"果実の受胎"等に参加するとともに、94年から個展を開く。また、98年からコングレガシオン・ド・ノートルダム修道院(調布市)等のステンドグラス制作を手がける。2003年に沼津市山口源賞「大賞」を受賞、2007年に名古屋市芸術賞「芸術特賞」を受賞。愛知県立芸術大学、沖縄県立芸術大学等で教育に携わり、2007年(平成19年)第8代学長に就任。

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「レモン レモン レモン」(木版、墨、楮和紙)、60cm×96cm、2011

 


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